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2019年6月17日

ロシア、利下げサイクル入り

◆ロシア中央銀行(以下、「中銀」)は主要政策金利を0.25%引き下げ、7.50%とすることを決定しました。
◆今回の利下げは停滞気味の国内経済を下支えするためのものであり、今後の景気動向次第では更なる利下げを行うことも視野に入れていると述べました。

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【ロシア中銀利下げを決定】

中銀は2019年6月14日(現地時間)に開催した政策決定会合で主要政策金利を0.25%引き下げ7.50%とすることを決定しました。利下げは2018年3月以来です。中銀は2018年9月と12月に利上げを実施、その後は金利を据え置いていました。
今回の決定は、国内の消費活動が鈍化傾向を示していること、そして年初よりロシア・ルーブルが回復傾向にあることで足元のインフレ率に落ち着きが見られていること等を受けてのものです。




【中銀の見通し】

インフレ率(前年比)は今年3月に5.3%とピークを付けて以降、緩やかに低下し、足元5月には5.1%となりました。年初からルーブルが上昇傾向にあること等が、インフレの落ち着きに貢献しているものと思われます。また、中銀は今年1月に行った付加価値税(VAT)増税の影響も、徐々に落ち着く見通しであると述べています。
国内景気については、既述のVAT増税が予想よりも個人消費等に影響を及ぼしている模様です。その結果、2019年1~3月期の実質GDP成長率は前年比+0.5%と予想を下回りました。
これらを受けて、中銀は今回2019年のインフレ予想をこれまでの4.7~5.2%から、4.2~4.7%に、またGDPも1.2~1.7%から1.0~1.5%に、それぞれ下方修正しました。
ナビウリナ総裁は、会合後の記者会見の席において、ロシアの経済状況が中銀見通し通りの展開となれば、今年最大で2回の追加利下げを行う可能性を含め、利下げを継続する方針を示しました。加えて、2020年半ばまでに金融政策を中立的なスタンスにシフトすることを想定していると述べました。


【市場の反応】

今回の決定によりロシアが利下げサイクルに入ったことから、市場はこれを好感した模様です。なお、当日のロシア・ルーブルは対米ドルで上昇しました。




【経済制裁の影響は限定的との見方】

2014年以降の欧米諸国による対ロシアの経済制裁や原油価格の動き等がロシア経済の重荷となっていました。しかし、ロシアは財政緊縮化により2018年には財政黒字化を実現、また外貨準備高も積み増してきました。
引き続き資源収入や中国への資源輸出の拡大、低水準の国家債務等を背景に、経済制裁下にあっても経済の安定を確保できているとの見方を示しています。

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