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2019年3月25日

ロシア中銀、政策金利を7.75%に据え置き

◆ロシア中央銀行(以下、「中銀」)は政策金利を7.75%に据え置きました。なお、状況次第で年内に利下げに動く可能性を示唆しました。
◆中銀の機動的な政策運営や、国家プロジェクト等による景気回復がロシア市場を下支えするものと見込まれます。

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【政策金利を据え置き】

中銀は2019年3月22日(現地時間)の政策決定会合で政策金利を7.75%に据え置きました。また、インフレが予想通りに低下し、原油市場が大きな動乱に見舞われなければ、年内に利下げを行う可能性を示唆しました。


【インフレ見通しを引き下げ】

中銀は、今年1月から付加価値税(VAT、日本の消費税に該当)の税率引き上げが物価に影響を与えているものの、インフレ率は想定を下回っており、またインフレ上昇圧力も弱まっていると判断しています。このことから2019年のインフレ見通しを従来の5.0%~5.5%から4.7%~5.2%に引き下げました。

なお2019年のGDP成長率予測は前年比+1.2%~+1.7%と2018年(前年比+2.3%)から鈍化するものの、2020年以降はインフラ整備等を主軸とした「国家プロジェクト」の実施により景気が加速する可能性を見込んでいます。




【制裁や原油価格の影響は以前に比べ薄まる】

2014年以降、欧米諸国による対ロシア制裁や原油価格等がロシア市場を左右してきました。 ウクライナ問題の動向や米国大統領選挙への介入疑惑等を受けた制裁は、ロシアの経済及び市場にマイナスの影響を与えました。その後ロシアは財政緊縮化により2018年には財政黒字化を実現、また外貨準備高も積み増してきました。このようなロシア経済の健全性向上等により、市場が急落するリスクは弱まっています。

また、原油価格の影響は、外貨買入/売却オペレーションを導入したことで薄まっています。原油価格が当局の想定より高い時に外貨買入/ルーブル売却、低い時に外貨売却/ルーブル買入を行うことで、過去に比べ原油価格がルーブルに与える影響は抑制されています。




【今後の注目点】

米国議会では米国民によるロシア国債取引を制限するような追加制裁法案が議論されており、実現すれば市場心理の一時的な悪化が懸念されます。

一方、ロシア当局による政策が経済成長をサポートすると期待されます。中銀は機動的な政策運営を推進していますが、今後物価が安定すれば、引き締めから中立へと政策スタンスを変更すると予想され、景気の下支えになると見込まれます。

また、「国家プロジェクト」による経済活性化も期待されます。約13兆ルーブルの連邦予算が投入されるほか、民間からの投資等も予定されています。ロシアは構造改革の遅れから潜在成長率が抑えられており、その背景の一つに投資がGDPに占める割合の低さがあります。今後、投資が拡大し経済の底上げにつながれば、市場にとってもプラス材料になると予想されます。





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