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2017年6月19日

ロシア中銀、政策金利を9.00%に引き下げ

■ロシア中央銀行は、政策金利を9.25%から0.25%引き下げ9.00%としました。
■中銀が利下げを継続するとの市場の期待は債券市場を下支えするとみられる一方、資源価格の動向や米国の金融政策等は注意が必要とみられます。

【ロシア中央銀行、3会合連続で利下げ】

ロシア中央銀行(中銀)は2017年6月16日(現地時間)、政策金利を9.25%から9.00%とすることを決定しました。中銀は国内経済とインフレ状況を考慮し断続的に利下げを行っていますが、利下げ幅については今回は0.25%と前回会合の0.50%より縮小しました。なお市場では利下げが見込まれていたものの、その幅は0.25%と0.50%で見方が割れていました。

今回の決定の背景について中銀は声明文で、インフレ率が政策目標(4.0%)に近づきつつあることや景気回復基調にあること等を挙げています。加えて今後の経済活動やインフレ状況を考慮した上で、2017年の下半期にも追加利下げを行う可能性についても言及しています。なお、利下げ発表後の通貨ルーブルは小動きとなりました。

【図表】主要政策金利、インフレ率の推移

出所:Bloombergのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント㈱が作成
※データは記載時点のものであり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。


【図表】ルーブル(対円、対米ドル)の推移

出所:Bloombergのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント㈱が作成
※データは記載時点のものであり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。

【今後の見通し】

金融政策については、インフレ率が今後も政策目標付近で推移すれば追加利下げが予想され、債券市場にプラスに働くと考えられます。

景気については、中銀は2017年の成長率見通しを1.0%-1.5%から1.3%-1.8%に引き上げ、潜在成長率に近づく見込みであると見ています。生産活動の回復に加え、個人消費にも若干の改善が見られ、景気回復が続くと予想しています。

足元では米国による経済制裁の動向も注目されます。米国ではこれまでロシアに対する経済制裁は大統領令によって実施されていましたが、ロシアが2016年の大統領選挙に何らかの影響を与えたとの疑惑等を背景に、ロシアに対する経済制裁の緩和や解除には議会の承認を必要とする法案が上院で可決されました。今後、法案が成立すれば、対ロシア経済制裁は法令化される見込みです。これに対し、ロシア中銀総裁は、米国はウクライナ問題を受け2014年から対ロシア経済制裁を行っており、ロシアは既にその環境に順応しているため、法令化によるロシア経済への影響はそれほど大きなものにはならないと述べています。

なお、主要輸出品目である原油の価格についても引き続きロシア市場の変動要因となると見て注目しています。2017年の補正予算でロシア当局は想定原油価格を引き上げました。原油価格の上昇、つまりロシアの歳入が増えることで財政赤字は対GDP比で3.2%から2.1%に削減されると予想しています。

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