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2016年12月9日

ロシアの投資環境と足元のファンド状況
~ファンド担当者&資産運用研究所長インタビュー~

ロシアを取り巻く投資環境と足元の「DWS ロシア・ルーブル債券投信」の魅力についてファンド担当者と資産運用研究所長がインタビュー形式で解説いたします。


次期米大統領にトランプ氏が選出され米ロ関係が改善しているようですが、このことはグローバルな投資環境にとってどのような影響がありますか。

松本: トランプ氏が大統領選勝利となった直後、米国とロシアとの関係改善期待を背景に、ロシアの株価は上昇しました。背景には、欧米の対ロシア経済制裁が解除されるのではないかといった思惑があったと考えられます。ロシア経済は、ウクライナ侵攻に関連して欧米から経済制裁を受けたことや、主要輸出品目である原油価格の急落を受けて、2014年末から2015年にかけて減速しました。 2016年に入っても、経済活動が全体的に軟調ではあるものの、インフレの低下や生産活動の底入れ等が見られるなど最悪期を脱しました。国際通貨基金(IMF)やロシア中央銀行が2017年のプラス成長を見込む中、仮に対ロシア経済制裁解除が実現すると、ロシア経済にとって追い風になると思われます。ただし、トランプ氏の具体的な方針は未知数のため、今後の米政策動向には留意が必要と思われます。

米国で利上げが実施された場合、ロシアへの影響はないのですか。

松本:
米国の利上げで新興国から資金が引き上げられる可能性がある点は注意が必要ですが、新興国の中でロシアは米国の利上げの影響を相対的に受けにくいと考えられます。利上げ局面では、特に財政を海外資金に依存し対外債務が多い一方で、外貨の備えが少なく返済能力が懸念される国等がより影響を受ける傾向があります。ロシアは、短期対外債務に対して外貨準備が大きく上回っていることから、米国の利上げによる影響は他国と比べて限定的になる可能性があると考えられます。

原油価格の今後の見通しについて教えてください。

松本: 原油価格は足元で落ち着いた動きとなっており、今後も比較的安定した推移を見込んでいます。供給過多により2014年後半以降急落した原油価格は、2016年4月以降にはレンジ内推移となっており、WTI原油先物価格は1バレルあたり概ね40~50米ドル台で推移しています。この安定の背景にあるのは、世界的な底堅い原油需要が一因と考えられます。また、原油採掘への投資減少が続き原油供給が緩慢なペースで減少することが予想される中、供給過多が徐々に解消される見込みから、原油価格は安定推移を予想しています。さらに、2016年12月に石油輸出国機構(OPEC)による減産が8年ぶりに合意されたことから、原油の需給均衡の達成が、今後やや早まる見通しです。原油価格の安定推移が続けば、原油価格と連動する傾向があるロシアの通貨ルーブルは落ち着いた推移が続くと想定されます。


出所:Bloombergのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント㈱が作成

ロシアの為替と債券市場の現状について教えてください。

松本: 先にご説明の通り、原油価格が落ち着いた動きとなっていることで、 連動性の高いルーブルも穏やかな値動きが継続すると予想しています。ロシア債券市場で金利は2014年後半以降大きく変動しました。2014年後半は、インフレ率が大幅に上昇したことや、それに伴い中央銀行(中銀)が政策金利を引き上げたことから金利は大きく上昇(債券価格は下落)しました。しかし、その後中銀が利下げを断続的に実施していることや、2016年に入ってからはインフレ率が大きく低下したことから、金利は低下基調が続いています。今後は、インフレ鈍化や中銀による一段の利下げ期待等が、債券市場を後押しすると予想されます。


出所:Bloombergのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント㈱が作成
※主要政策金利は日次、インフレ率は月次

そもそも、日本の投資家はロシア債券に投資できるのですか。

藤原:
売り出し債券として、日本国内の市場に出回っていることから、投資は可能ではありますが、発売時期や金額が限られていることや、販売会社も少ないことから流動性は低く、投資環境が整っているとは言えない状況です。ロシアの債券や通貨ルーブルに着目した投資を行うということであれば、「DWS ロシア・ルーブル債券投信(毎月分配型)/(年2回決算型)」のように、いつでも購入・解約ができる投資信託の形でロシア債券に投資していただくことが有効だと考えます。

実際、ロシア関連投信の残高は増加傾向にあるのですか。

松本: 現状のロシア関連投信の残高は、720億円程度(11月末時点)と大きくないですが、2016年に入って残高は増加に転じています。原油価格の安定、それに伴うルーブルの安定的な推移が見込まれる中、今後ロシア関連投信の残高はさらに増加していくことが期待されます。また、720億円の内訳を見てみると、ロシア債券が約150億円、ロシア(東欧含む)株式が約450億円、通貨選択型のルーブルコースが約120億円となっています。そのうち、当社グループが運用する ロシア関連の投資信託は約半分を占めています。


(出所:イボットソン・アソシエイツのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント(株)資産運用研究所が作成)

当ファンドの仕組みや特徴について簡単に教えて下さい。

松本: 「DWS ロシア・ルーブル債券投信(毎月分配型)/(年2回決算型)」は、マザーファンド等を通じて、実質的にロシアの国債や準国債(ロシア政府が50%以上株式を保有する企業が発行する債券や地方債)等に投資しています。現地通貨ルーブル建のロシア債券に加えて、米ドル建/ユーロ建等のロシア債券にも投資していますが、実質的にルーブル建となるよう為替予約取引を行っています。このため当ファンドの収益は、ロシア債券と通貨ルーブルの動向に左右されます。ロシア債券の収益は、さらにクーポン収入と債券価格の変動に分解され、一般的にロシア債券のクーポン収入は先進国国債と比べて高い水準になっており、安定したキャッシュフロー源となります。一方、債券価格はロシアの金融政策やインフレ率等に左右されます。通貨ルーブルについては、2014年11月から変動相場制が導入された後、概ね原油価格に連動した動きが見られます。

どのような投資家に向いているファンドですか。

藤原: 先進諸国に比べて相対的に高い利回りが期待できることから、ある程度高いリターンを求めるお客様に向いている商品です。しかし、ボラティリティ(価格の変動率)も高いことから、資産運用経験が豊富で、リスク許容度が高いお客様にお勧め出来る商品と考えます。購入後は、ご自身でも定期的に基準価額や運用状況を確認し、ポートフォリオの見直しを行うことが必要になってくるかと思います。また、為替のヘッジも行っていないことから、ルーブルの動きを注意して見ておく必要があるかと思います。

ロシア関連に投資する際のリスク面はいかがでしょうか。

藤原: ロシアの経済指標は原油価格に連動する傾向があるため、原油価格の動きに注意する必要があります。また、 欧米諸国との関係が、投資対象に影響を及ぼすことがあるため、この点も留意する必要があります。さらに、ロシア国債の格付の変更もリスク要因と考えられます。ロシアの外貨建国債の格付は、スタンダード・アンド・プアーズはBB+、ムーディーズはBa1といずれも投資適格級から1ノッチ低い水準で、投機的等級となっており、フィッチ・レーティングスは、投資適格級の中では最低のBBB-としています。仮にフィッチが格下げし、3社とも投機的等級とした場合は、ロシアに対する悲観的な見方が強まる可能性があります。ただし、フィッチは10月に格付け見通しをネガティブから安定的に引き上げており、格下げ懸念は幾分後退したと考えられます。

最後に、投資家へのメッセージをお願いします。

松本&藤原 : 世界的な低金利環境が続く中、高い利回りを追求できるのが当ファンドの魅力と考えています。 加えて、ロシアを取り巻く環境は幾分改善しており、ルーブルが安定して推移する中ではロシア債券の高い利回りを求める需要が予想されることや、インフレ鈍化、利下げ期待等が堅調推移の続いているロシア債券市場の後押しとなることも予想されます。日本国内ではロシア債券に投資できる機会は限られているため、高い利回りを期待し、 商品性を理解していただける投資家の方には是非ご検討いただきたいと思います。

左: 藤原 延介  資産運用研究所長 
右: 松本 卓也 ポートフォリオ・マネジャー

ファンドのリスク・費用は「関連ファンド」からご確認ください。
ニュース「SMBC日興証券株式会社にて『DWS ロシア・ルーブル債券投信』取扱開始」(2016年12月5日)はこちら

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