メディア寄稿|ニッキン投信情報

2019年10月21日

「スッキリ解説!ETF 第1回 数字が実証!驚異の成長スピード」

ニッキン投信情報 2019年10月7日号掲載

<執筆者紹介>
ドイチェ・アセット・マネジメント
機関投資家営業部 岸本 拓之(きしもと・ひろゆき)

三菱UFJ信託銀行にて日本初の日本版預託証券による海外ETFの東証上場プロジェクトに関与。
2018年より現職。DWSのETFブランド「Xトラッカーズ」を含むパッシブ商品のプロモーションを推進。
慶應義塾大学法学部卒。

ドイチェ・アセット・マネジメント 機関投資家営業部 ETFスペシャリスト 岸本 拓之

世界中でETF(上場投資信託)に対する注目が高まっています。その市場規模は年々拡大し、資金流入のペースは投資信託をしのぐほどです。日本においても、日本銀行を始めとして多くの投資家がETFを活用しており、資産運用に欠かせないツールとしての存在感を確立しつつあります。

本連載では今月から6回にわたり、ETFについてお話していきます。ETFの特徴やメリットに加え、市場の現状や最近のトレンド、投資家の活用事例から今後の見通しに至るまで、グローバルでETFビジネスを展開する組織の一員として、最新の情報を分かりやすくお伝えできればと思います。

まずは、今日におけるグローバルETF市場の広がりについて概観します。世界のETF市場の規模は、約5.6兆ドルにものぼります(ETFGI調べ、2019年7月19日現在)。09年から18年までの年平均成長率は18%であり、その間に市場規模は6.5倍に膨らみました。投資信託協会のレポートによれば18年末時点でのETFを含む世界の投資信託の残高は46.7兆ドルですが、同時点で比較するとETFは投資信託市場全体の約10%を占め、09年の4.5%から倍以上に増加しています。

市場規模のみならず、ETFの本数も増加の一途をたどっています。19年7月19日現在、ETFは全世界合計で6,772本あり、10年前と比較すると3.4倍に増加しました(ETFGI調べ)。

世界で一番大きいETF市場はどこでしょうか。答えは米国で、シェアは70.3%ほど。金額にして4兆ドル近くあります。次いで欧州が15%。日本は世界で三番目に大きな市場ですが、シェアは6%とそれほど大きくありません。米国でETFが躍進した背景の一つとしては、ファンド販売のビジネスモデルの変化が挙げられます。特にリーマン・ショック後は多くの金融機関において、商品の販売手数料で収益を得るのではなく、預かり資産残高に応じたアドバイザリーフィーを得る形が主流となりました。いかに運用コストを抑えながら顧客のために資産運用を行うかが重要となることから、低コストという特徴を有するETFが活用されるきっかけになりました。コスト面をはじめとするETFのメリットについては、第2回で詳しくご紹介します。

ETFは投資信託と同様、その投資対象は多岐にわたります。国内外の株式や債券などの伝統的資産はもちろんのこと、金・原油といったコモディティや不動産などのいわゆるオルタナティブ資産のETFも存在しています。アセットクラス別のシェアとしては、株式のETFが77%、債券のETFが20%、その他コモディティ等のETFが3%となっています(19年8月30日時点、Morningstarのデータを基に当社が計算)。こうしてみると圧倒的に株式ETFの割合が高いですが、実は近年、債券ETFがその存在感を高めています。特に欧米では、年初来でみると債券ETFに株式ETFの4倍以上の資金が流入しています。実際に日本でも債券ETFの活用が広がりつつあり、足元でヘッジプレミアムの状態となる欧州建ての資産、とりわけ欧州の投資適格社債のETFに注目する投資家が増えているようです。

 

世界のETF残高および本数の推移
出所:ETFGIのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント(株)が作成(2019年7月19日時点)


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