2016年6月20日

「いまさら聞けない!?確定拠出年金
第3回 DCの最大の魅力は、拠出・運用・給付時の税制優遇」

ニッキン投信情報 2016年6月6日号掲載
【執筆】 ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社

 確定拠出年金(以下、DC)には、加入者の自己責任が求められる一方で、税制優遇という大きな魅力があります。拠出から給付までの各段階における税制優遇は、DC制度の加入対象者なら一度は利用を検討してみる価値があるでしょう。折しも、前回のコラムでご紹介したDC制度改正法案が4月15日に参議院で可決され、制度改正に向けた動きが出てきています。あらためて、拠出時、運用時、給付時のそれぞれで用意されている税制上の仕組みを確認しておきましょう。

①拠出時:非課税
まず入り口の部分で、DC口座に拠出する掛金が非課税になります。個人型DCの場合は、所得税・住民税の税額が下がる形です。掛金に対する所得税率の分、税制優遇が受けられることになります。

②運用時:非課税
次に制度に加入している間、DC口座内の運用で得た収益が非課税になります(運用資産総額を対象とする特別法人税はあるものの、現在は凍結中)。通常の口座では、値上がり益や配当等の約20%が課税されるのと比べれば、その差は大きいと言えるでしょう。値上がりした資産を売却して再投資に回す場合、収益に課税されない分だけ次に投資する元本が大きくなり、運用成果の押し上げに寄与すると考えられます。

③給付時:課税(控除あり)
最後の出口については、DCの給付時には所得税・住民税が課税されますが、所得控除が使えるため、税額が抑えられる仕組みとなっています。年金として分割して受け取る場合には公的年金等控除、一時金として受け取る場合には退職所得控除の対象です。それぞれ各加入者の所得額や、加入年数によって控除額が算定されます。各加入者の事情により控除額は大きく異なるため、自分にとってどちらの方法がより有利かは、一概には言えません。優遇措置を最大限に活かすためには、他の年金制度の利用状況も勘案して、受給前に試算してみる必要がありそうです。

 以上の三つの優遇措置を下図で簡易的に示しました。一般的な企業型DCに加入している場合と、通常口座から投資する場合とで、資金の流れと課税関係を比較しています。税率は個々人で異なりますが、税制優遇のあるDCと通常の課税口座では長期的なリターンに大きな差がつくと言えます

 ②の運用益が非課税なのは少額投資非課税制度(NISA)も同様ですが、投資限度額や再投資の制限、10年以上の長期運用が想定しづらい現状を鑑みれば、より長期的な恩恵を受けられるのはDCならではの魅力と言えます。これらの仕組みを、「ゆりかごから墓場まで」で知られるイギリスの経済学者ウィリアム・ベバリッジになぞらえて表現すれば、DCには「拠出から給付まで」の税制優遇が用意されていると言えるでしょう。


    上記メディア寄稿文は日本金融通信社の承諾を得て記事を転載したものです。コピー等はご遠慮ください。

    当資料は、情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品の推奨や投資勧誘を目的としたものではありません。当資料は、信頼できる情報をもとにドイチェ・アセット・マネジメント株式会社が提供しておりますが、正確性・完全性についてドイチェ・アセット・マネジメント株式会社が責任を負うものではありません。当資料記載の情報は、作成時点のものであり、市場の環境やその他の状況によって予告なく変更することがあります。市場や経済に関するデータや過去の運用実績は記載時点のものであり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。

    D-160517-1

Copyright © ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第359号
加入協会 日本証券業協会・一般社団法人投資信託協会・一般社団法人日本投資顧問業協会
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
【当社を装った詐欺的行為にご注意ください。】