2016年4月18日

「いまさら聞けない!?確定拠出年金
第1回 DCとは自分の、自分による、自分のための年金」

ニッキン投信情報 2016年4月4日号掲載
【執筆】 ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社

 今回から確定拠出年金(以下、DC)をテーマに連載させて頂くことになりました。近年、急速に規模を伸ばしているDCですが、足元では制度の拡大が議論され、依然として発展余地の大きい分野です。本連載では、制度に関するトピックや海外の事例をもとに、今後のDCの展望を探っていきます。第一回では、DC制度の基本的なポイントから整理します。

  まず、第一のポイントとしてDCは「自分の」年金である点が挙げられます。DCは加入者毎に専用の口座を開設して管理する形であり、従来から主流であった確定給付型の企業年金(以下、DB)が企業一括の管理であるのとは対照的です。

  そのため、転職等で勤務先を離れても条件を満たせば年金資産を持ち運び、掛金拠出や運用を継続できます。これは「ポータビリティ」と呼ばれ、DC制度推進の背景の一つと言えるでしょう。すなわち、正社員・終身雇用を主軸としたDBよりも柔軟性のある年金制度を求める社会の要請に応えたのがDC、という位置付けです。DBは「企業の」年金という性格が強いのに対して、DCは企業型であっても「自分の」年金と言えるでしょう。

 第二に、DCの最大のポイントは「自分による」年金であること、つまり加入者自身が運用を行う点です。DBであれば加入者は年金運用について考える必要がなかったので、それと比べると、加入者には大きな負担と感じられるかもしれません。それでもDCは加入者側にメリットの大きい制度と考えられます。なぜならDCは税制面での優遇が大きく、また、個々人の事情を反映した最適な運用も可能になっているからです。後者は、例えて言えばDCが既製品・ユニフォーム式でなく、自由度の高いオーダーメイド式の年金制度であるがゆえのメリットと言えます。

 第三のポイントは、DCは「自分のための」年金であり、受給額はあくまでも自身の運用成果次第という点です。一方で従来のDBでは、確定給付型と言っても、勤務先が経営破綻してしまった場合等には現役世代の拠出額が上がったり、年金給付が減額されたりする可能性があります。DCは自己責任に基づく制度である代わりに、「会社のため」や「他の従業員のため」の負担を強いられるような設計にはなっていません。

 以上、ポイントを概観してきましたが、DCはもともと米国の401k制度を参考にしたと言われています。制度導入の背景にはキャリアの多様化や、経済の低成長・低金利の常態化、企業経営における年金運用リスクの回避等があり、DCの拡大は「企業から個人へ」という大きな流れの一つとして捉えることができます。リンカーン元大統領の名言になぞらえて表現すれば、DC is the pension of the people, by the people, for the peopleということになるでしょう。

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