2015年9月24日

「知ってトクする!長期安定成長型の運用
第6回 (最終回)事業の安定性の高い社債で分散投資を!」

ニッキン投信情報 2015年9月7日号掲載


 個人投資家の長期的な資産形成に資することを目的に本連載では、利用者の裾野拡大が望まれる少額投資非課税制度(NISA)の現状等も踏まえ、リスク許容度が低めの投資未経験者層を想定して債券運用、とりわけ社債を中心にみてきました。最終回の今回は、投資信託を通じた長期安定成長型運用について考えます。

【個人向け社債vs.債券投信】
社債は「株式よりも安全で、預貯金や国債よりもリターンが高めの投資対象」として、リスク許容度が低めの個人投資家にとっては魅力的です。同時に難点もあります。信用力、すなわち格付等が悪化していないか定期的に確認する必要があり、手間がかかる点です。また筆者の格付実務経験も踏まえた実感として、社債の中には、信用力の悪化が一旦始まると急速にデフォルト(債務不履行)の可能性が高まるものも少なくありません。

かつて、事業の安定性が低いとされていたセクターの企業の社債が、資金調達環境の悪化を主因にデフォルトしました。実際に資金繰りがひっ迫し始めてからは、歯車が逆回転するような急速な財務悪化での経営破綻でした。投資適格級(BBB格)で格下げを開始してから3年間も経たぬうちのデフォルトでした。

個人向け社債の場合には、格付等の定期的な確認は煩雑なこともありデフォルト前に気付いて売却するのは容易ではなく、かつ分散投資も難しいことから、デフォルトによる損失は甚大となります。一方で投資信託であれば、運用会社には通常、格付の変化等を定期的に確認するリスク管理体制があり、非投資適格級(BB格以下)へ格下げとなった段階で売却して債券ポートフォリオから外すなどのリスク回避行動を速やかにとれます。

加えて、1つの債券で売却損が発生しても、多数の債券に分散投資しているため、債券ポートフォリオ全体に与える影響は軽減されます。さらに、投資対象を日本だけでなくグローバル社債に広げることで、先進国国債に比べて相対的に高い利回りの追求が可能となります。


【事業の安定性の高いセクターの債券投信は魅力】
では、事業の安定性の高いセクターには何があるのでしょうか?例えば電力・ガス・水道会社など、日常生活に不可欠な公共サービスを提供する世界の公益企業は、(1)参入障壁が高く競争が少ないことや、(2)規制料金体系の下で一定の利幅が概ね確保される収益構造などから、他産業の企業と比較してデフォルトする可能性が低いとみなされています。

本連載では、リターン面ではクーポンが国債利回りに上乗せされる形で決まり(第3回参照)、リスク面では投資適格級であれば主要先進国の国債と比べデフォルト確率に大差ない(第2回参照)ことなどから、国債だけでなく社債も有効な投資対象になり得ることをみてきました。分散投資によるリスク軽減効果のある投信を通じ、世界の公益セクターの投資適格社債に投資することは、個人投資家が長期安定成長型運用を目指す際の有力な選択肢と考えられます。


【要点】

  • 個人向け社債と比べ、社債に投資する投信にはリスク分散効果がある。
  • 事業の安定性が高い公益セクターの投資適格社債の投信は、長期安定成長型運用の有力な選択肢。
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