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2020年11月

原題:A transformational framework for Water Risk: An institutional framework on addressing water risk across asset classes


レポートの要約



水に関連する持続可能な開発目標(SDGs)を2030年までに達成するためには、毎年6,700億米ドルの支出が必要と試算されています。しかしながら、水危機は対策が最も進んでいない分野なのです。DWSは、世界経済フォーラム(WEF)が主催する「変革のための投資」ワーキング・グループの一員であり、その活動を通じて世界のシステミック・リスクを持続可能なリターンに変換する新しい手法の開発に貢献しています。水危機はWEFが認識する6つのシステミック・リスクに含まれています。

水がいかにして重大リスクとなったのか
水は限られた資源であり、地球上に存在する水の僅か2.5%のみが生活に利用可能です。過去100年間、人口増加のために一人当たりの水量は急激に減少すると同時に、水質の悪化も進行しました。今日では、7億8,500万人が基礎的な飲用の水源を持たず、20億人が汚染された水源を飲み水として利用しています。

水は17の持続可能な開発目標(SDGs)のうち2つと直接的に関係していますが、他のSDGsとも関連しています。新たに強力な手を打たなければ、これらの水に関連する国連SDGsは2030年までに達成できないでしょう。欧州環境機関(EEA)が2020年に発行したレポートでは、温室効果ガス排出目標については進捗は順調との明るい展望が示される一方で、水関連目標については大部分が大幅な未達となっており、その多くが悪化傾向と指摘しています。1968年に欧州水憲章が宣言されてから約50年後の今日において、欧州における地表水の60%が汚染されている事実は、これまでの公共政策が大きく誤っていたことの証左です。

マクロの視点で水危機を理解する
過去20年間、水危機を解明するため研究が数多く行われてきました。水のもつ多面性、人類にとっての重要性、私たちが直面するリスクは明らかであるものの、そのようなリスクに対する取り組みは遅れています。これまでに水危機への適切な対処が講じられなかった要因としては、(1)断片的な水に関する規制、(2)水に対する投資の特性、(3)水は豊富かつ安価であるという誤解、等が挙げられます。さらに、人口増加、気候変動、これまでに人類がもたらしたダメージの修復能力の欠如等により、状況がさらに悪化する可能性があります。

いかにして水危機に対処するか
投資家コミュニティは、水危機への対処において重要な役割を担いうると考えられます。結局のところ、我々の受託者としての役割は預託された資金を管理し、その資金を投資することにより持続可能なリターンを確保することです。本レポートでは、様々な課題が山積するなかで、野心的でありながらも実用的な水危機への対処法をご提案します。

先に述べたWEFワーキング・グループが掲げる「変革のための投資」は確固とした基盤を必要としており、サステナビリティの問題が金融面でのリスク・マネジメントに及ぼす影響に着目する「アウトサイド・イン」アプローチから、ポジティブな変革をもたらすために投資家の影響力を用いる「インサイド・アウト」アプローチへのシフトが各投資家に求められています。

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