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2020年5月

原題:Real estate and ESG in a post-COVID world


レポートの要約



2020年3月30日夜、ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルが、新型コロナウイルスへの対応に奮闘する医療従事者を称えるため「米国の心拍」を連想させる赤点滅にライトアップされた。この新しい象徴的なデザインは、今回のような危機の下における建造環境の重要性と不動産が地域社会において果たせる大切な役割を明確に示した(物流網を構築する施設、必要不可欠な物資やサービスを提供する商業店舗や、多くの人にとってホームオフィスに成り代わる住宅に加え)。

危機が継続するなかでも、コロナ禍に適応した建物の運営や閉鎖された施設の再開に準備するという両面から、不動産への対応を進めることは可能である。今回の危機では、テナント・居住者とのコミュニケーション、防災・復旧計画、地域社会への貢献活動に加え、健康とウェルネスに関わる空調の質などの重要性が高まり、ESGに関連する運営面の課題があぶり出された。

不動産の管理者は、この危機下において運営費用を減らすと共に、エネルギー消費量の適切な管理を行うことで、稼働率が低下した建物・施設における大幅なコスト削減を見込むことができる。この様なコスト削減は、不動産保有者とテナントの双方に恩恵をもたらすだけでなく、環境面の目標を達成する一助にもなる。

今後次第に、長期的観点から不動産への投資と運営管理に以下の影響が現れると見込まれる。

1. 様々な用途の不動産において、それらを利用する人間の健康により配慮した建築設計
2. センサー等の新技術を活用し、接触不要な環境の提供、より強化された入退室管理、主要な指標に基づく運営状態のモニタリングの遂行
3. サステナビリティに向けた不動産保有者とテナントの協力関係の強化

結局のところ、コロナ禍を潜り抜けていく上でのツールは、サステナビリティの側面を内包しており、不動産におけるESGの重要な役割の一部を担うものでもある。今回の危機の教訓から学ぶことで、健康に配慮されたより持続可能な建物・施設を生み出すことができるようになる。

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