2017年1月11日

債券利回り上昇時の米国株投資、2000年以降は金利と株は順相関

債券利回りと米国株の関係

教科書的には、債券利回りの上昇は、株価を押し下げると言われています。金利が上昇すると、預金等の金利も上昇するため、預金をする人が増えてしまいます。その結果、株式市場から預金や債券へお金が移動してしまうため、株価が下がる仕組みです。実際、1980年代および90年代は債券利回りが上昇すると米国株は下落する傾向にありました。金利上昇はインフレ率の上昇を見込んでいるためで、インフレによる経済成長へのマイナス影響(消費者や企業の資金力の低下)が懸念されたのが要因と考えられます。しかし、2000年以降においては、債券利回りが上昇すると米国株は上昇することが多くなっています。(下図ご参照) 中央銀行があらかじめ物価目標を定め、これを達成する金融政策、いわゆるインフレターゲット政策が奏功し、インフレ率上昇による経済成長の鈍化懸念が後退し、金利上昇が経済成長期待の象徴となりました。 (*但し、この関係性は、欧州危機の時に経験したようなシステミックリスクによる金利上昇やハイパーインフレ懸念に起因する急激な金利上昇の場合にはあてはまりません)。

 

金利上昇・下落時のS&P500パフォーマンス

 

2016年11月9日の米国大統領選挙でトランプ候補が勝利して以降、米国債券利回りは 大きく上昇しています。市場では、2017年更なる利回りの上昇が予想されていますが、2000年以降の債券利回りと株価の関係性を維持し、株価も上昇すると予想します。

金利上昇時のセクター戦略

金利上昇時には経済成長の恩恵を受けやすい景気循環セクター(情報技術、一般消費財など)がディフェンシブセクター(生活必需品、公益、電気通信など)よりも良好なパフォーマンスになる傾向があります(下図ご参照)。まさに、景気後退時にディフェンスする(防御する)からディフェンシブセクターであり、経済成長時には遅れて上昇する傾向があります。公益、電気通信セクターは財務レバレッジ高く、収益率が低い傾向があるので、金利上昇によりマイナス影響を受けると考えられます。 クロッキー(CROCI)は長期投資においてバリュー投資が有効であると考えるが、景気循環セクターでは現在、情報技術セクターが割安だと予想しています。

 

金利上昇時のS&P500種株価指数内におけるセクター別パフォーマンス

クロッキービュー:2017年の株式相場見通し

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