2020年3月13日

Fund of the year 2019 債券型 部門 優秀ファンド賞 受賞レポート
電力・ガス・水道など、人々の生活に密接なサービスを提供する公益企業・公社が発行する債券に分散投資を行う「DWS グローバル公益債券ファンド(毎月分配型)
Aコース(為替ヘッジあり)」が「モーニングスターアワード Fund of the year 2019 債券型 部門」にて優秀ファンド賞を受賞しました。当ファンドの魅力や運用体制などについて、担当ポートフォリオ・マネジャーである運用部篠崎にインタビューしました。
Q1
この度、「DWS グローバル公益債券ファンド(毎月分配型)Aコース(為替ヘッジあり)」が、「モーニングスターアワード Fund of the year 2019 債券型 部門」にて優秀ファンド賞を受賞しました。受賞の背景について、お聞かせください。
篠崎
当ファンドの安定したパフォーマンスが評価されたことを大変光栄に思っています。「DWS グローバル公益債券ファンド(毎月分配型)Aコース(為替ヘッジあり)」のパフォーマンスは2019年が+10.19%、設定来で+43.25%となりました(税引前分配金込)。当ファンドは2009年4月末に運用を開始し、現在11年目に突入しています。厳しい市場環境に直面した時期もありましたが、設定来コツコツと安定したパフォーマンスを積み重ねたことが、今回の結果につながったと考え大変うれしく思っています。
Q2

当ファンドや公益債券の特徴について教えてください。

篠崎

世界の社債全体のセクター別デフォルト率
(1981年~2018年の加重平均)

世界の社債全体のセクター別デフォルト率(1981年~2018年の加重平均)
当ファンドは①利回り②安定性を、両方獲得することが期待できる商品だと考えています。
①主要投資対象である、投資適格級の公益債券は主要先進国国債に比べて相対的に高い利回りが期待できます。投資適格級と言っても米国やドイツの国債と比べるとやや高めの信用リスクを投資家は負担しているので、その分高い利回り(スプレッド:国債に対する上乗せ金利)の享受が可能となります。
②主要投資対象は電力・ガス・水道など我々の生活に不可欠なサービスを提供している公益企業や公社が発行する債券です。主な収入源である公共料金等を背景とした安定したキャッシュフローが期待されるため、業績が景気動向に左右されにくくデフォルト率も社債の中では最も低いセクターの一つとなっています。

公益企業の主な事業

さらに、公益債券の特徴としては、発行する債券の年限が長いものが多いこともあげられます。これは、債券の発行で得た資金を発電施設の建設等に使うため、比較的長い年限で資金調達をすることが多いからです。債券の残存年数が長いほど、不確実性(リスク)が増すことから、より高い利回りが得られるのです。
Q3

公益企業・公社の代表的な銘柄の特徴について教えてください。

篠崎
当ファンドでは安定運用を追求するために幅広い銘柄に分散投資をしています。グローバルで発行体数は95社、142銘柄の公益債券を組み入れています(2020年1月末時点)。発行体ベースでみた代表的な銘柄は、米国の大手電力会社である「パシフィコープ」や、世界的に事業を展開しているドイツの大手電力会社である「エーオン」です。また、再生エネルギー分野で世界最大級の洋上風力発電施設を持つデンマークの「オルステッド」や、スペインの電力会社で170年の歴史を持つ「イベルドローラ」があげられます。イベルドローラは欧州周縁国の企業ですが、世界的に事業展開をしていることから、欧州債務危機で欧州周縁国の国債が軒並み低調であった時期にも債券価格は安定していました。
Q4

グローバルな運用体制の強みについて教えてください。

篠崎

写真はイメージです。
実質的な運用を担当するDWSインベストメントGmbHでは世界各国のクレジット・スペシャリストによって集められたグローバルな情報が運用プラットフォームAladdin®(アラディン)システムにリアルタイムに取り込まれています。運用者はこれらの情報を活用し、企業価値やバリュエーション、市場環境等を勘案して投資判断を行っています。さらに、 Aladdin®システムには企業の財務情報に加えて、ESGの情報や非財務情報なども反映されています。DWSではESGの取り組みを20年以上前から始めており、運用業界のパイオニアとしての地位を確立しています。2007年からは運用プラットフォームにESG情報を統合し、全てのアクティブファンドで活用できるようになっています。また、投資を通じた社会貢献の1つとしてグリーンボンドへの注目度は増していますが、ファンドでも「オルステッド」や「イベルドローラ」のような公益企業が発行したグリーンボンド等にも投資を行っています。

※記載されている個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として記載したものであり、その銘柄・企業の株式等の売買を推奨するものではありません。また、特定のファンドへの組入れを保証もしくは示唆するものではありません。

グリーンボンドとは?
グリーンボンドとは、企業が環境問題の解決に貢献する事業(グリーンプロジェクト)に使用する資金を調達するために発行する債券のことです。金利面などの債券の発行条件は通常の債券とほとんど違いはありませんが、企業はグリーンボンドを発行することで、環境問題への取り組みや貢献をアピールできるメリットがあります。投資を通じた社会貢献の手段の1つとしてグリーンボンドへの注目度は増しており、発行額は増加傾向にあります。

Q5

2019年は欧米共に中央銀行が緩和的な金融政策を採用しています。このことがファンドに与えた影響と、2020年の見通しについて教えてください。

篠崎
2019年は主要先進国が金融緩和へと再び舵を切ったことで、世界的に金利が低下しました。これを背景に投資家の利回りを求める需要も活発となり、スプレッドが縮小したことで債券価格が上昇、「DWS グローバル公益債券ファンド(毎月分配型)Aコース(為替ヘッジあり)」の年間のパフォーマンスは+10.19%(税引前分配金込)となりました。2020年も、利回りに対する需要を背景に、安定したパフォーマンスを見込んでいます。2018年、2019年は世界の金融政策に不透明感がありましたが、2020年に入り主要中銀の緩和姿勢がより鮮明となっています。具体的には、米連邦準備制度理事会(FRB)は0.50%の緊急利下げを決定し、欧州(欧州中央銀行、ECB)はラガルド新総裁が就任し、緩和を継続する方針を示しています。過去5年を振り返ると、利上げや利下げはいつなのかが議論されて債券市場の変動要因となってきましたが、2019年に再開された緩和サイクルが2020年も継続されることはほぼ確実と見られます。
ブレグジットについては、1月に英国は正式に欧州連合(EU)を離脱しましたが、今後もEUとの交渉が続くことで不透明感は残るでしょう。ただ、景気減速懸念が背景となり、英国の金融政策についても慎重な姿勢が迫られ、金利は低下方向に進むと考えています。
なお、2020年11月の米大統領選挙もリスク要因としてあげられますが、これもどちらかというと利下げ方向に進む可能性が高いと考えられ、金利上昇リスクはほぼ見当たらないと見ています。
加えて公益特有の要因としては、ECBは2019年11月に資産購入プログラムを再開しました。資産購入の対象として公益セクターのウェイトが高いこともあり、これは公益債券にとってメリットが大きいと考えています。
Q6

2009年4月のファンド設定から今年で11年となります。今後を見据えたファンドとしていくために、どういった点に注力していくか教えて下さい。

篠崎

次の10年も安定した運用を続けていきたいと思っており、このためにはリスクのコントロールが重要と考えています。世界景気の回復局面がかつてないほど長期化している一方、米中貿易摩擦や新型肺炎などの新たな不透明要因が次々と発生しているのも事実です。ファンドの運用をしている中で、金利の上昇やスプレッドの急拡大などのリスクは常に存在するので、このようなリスクにどうやって対応していくのかが長期的には大切です。特に、金利上昇時のリスクを低減するために、デュレーションを都度調整しています。また、一銘柄の価格がイベントリスクで大きく下落したときに備えて、国や地域において銘柄の分散を図っています。当ファンドでは、組入れ銘柄の格付けを投資適格級(BBB以上)に限定し、さらに平均格付けをA格に保っており、よりデフォルトリスクを抑えた運用を行っています。
長期投資の観点から、ESGもますます重要となっています。当ファンドのポイントは安定した利回りをコツコツと積み上げていくことにありますが、企業の財務の健全性やバリュエーションを投資判断に使うのはもちろんのこと、最近注目度の増しているグリーンボンドへの投資も続けていきたいと考えています。
加えて、当ファンドでは、社会貢献への取り組みも続けています。ファンドを通じて当社が受け取る信託報酬の一部を2010年から日本盲導犬協会、2013年から日本介助犬協会にも毎年寄付しており、その合計額は1,553万円(2020年2月時点)となっています。

Q7

最後に、投資家へのメッセージをお願いします。

篠崎

設定から10年超にわたって投資家の皆様にご支持いただけたことに大変感謝しております。皆様のおかげでこうした安定的な運用が可能となり、今回の受賞につながったのだと思っています。
低金利環境が長期化していますが、先進国国債と比べて相対的に高い金利収入(債券のクーポン収入)を積み上げているのが当ファンドの特徴です。そのため、利回りを得たいが、高いリスクは取りたくない投資家の皆様にも活用いただけますし、既にある程度リスクを取って運用している方には、分散投資の1つとしてご活用いただけるファンドです。投資対象は、電力・ガス・水道といったサービスを提供する公益企業・公社が発行する債券ですので、投資家の方にも身近に感じていただけるものと考えています。今後市場変動性が高まることも考えられますが、長期的には金利収入の積み上げが短期的な価格変動のクッション(緩衝材)となる効果も期待されますので、コア資産となる有力な選択肢の一つとしてお考えいただけるファンドです。引き続き当ファンドをご愛顧いただけますよう、よろしくお願いいたします。

公益債券(指数)の累積リターンの内訳(2000年12月末~2020年2月末、月次)

公益債券(指数)の累積リターンの内訳(2000年12月末~2020年2月末、月次)

※2000年12月末に投資を開始し、その後、保有を続けたケースを想定します。公益債券(指数)(為替ヘッジあり)の数値またはその過去のデータを使用したシミュレーションです。* 公益債券(為替ヘッジあり)(日本円除く) は、後述の「当資料で使用している指数等に関する留意事項」記載のインデックスの数値またはその過去のデータを使用して算出した数値であり、当ファンドの実際の数値とは異なります。また、当ファンドの将来の運用成果等を保証もしくは示唆するものではありません。
出所:Bloombergのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント(株)が作成

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