「すこし攻めた運用」で中長期のリターンを追求!
Vol.1の藤原所長とのインタビューでは、リターンを得るためにはそれに見合うリスクを取らないといけないことを学びました。20代という若さを活かして長期の運用をするのであれば、すこしリスクを取って高めのリターンを目指してもよいのではと思います。でもあまり値動きが大きいと動揺してしまいそうなので、債券ファンドで比較的高い利回りが期待できるものを探したところ、「DWS ユーロ・ハイ・イールド債券ファンド」が該当するように思いました。「ユーロ・ハイ・イールド債券」とはどのようなものなのでしょうか?また、比較的高いリターンが期待される理由や、投資する際にどんなことに注意すべきなのかも気になります。ファンドの運用担当者に詳しく聞いてみたいと思います!

木下 知己
2019年新入社員

吉田 一貴
運用部
ポートフォリオ・マネジャー

木下

そもそも、ハイ・イールド債券とはどのような債券でしょうか。その特徴を教えてください。

吉田
「ハイ・イールド」の「イールド」は「利回り」を意味します。【図1】のとおり、一般的に大手格付け機関であるS&P社においてはBB格相当以下、Moody's社においてはBa格相当以下の格付を付与されているのが「ハイ・イールド債券(高利回り債券)」です。“投資適格債券と比べて、信用力が低く債務不履行(デフォルト)に陥る可能性が高い”と評価されている分、その見返りとして、償還までの期間が同等の投資適格債券よりも、一般に高い利回りで発行・取引されます。債券投資においては通常、満期まで保有すれば額面の金額が戻ってきます。さらにクーポン(利息)収入を合わせることでプラスのリターンを得られるものですが、ハイ・イールド債券は償還前に企業が倒産したり、デフォルトしてしまう懸念やリスク等が投資適格債券と比べると高いと考えられるため、相対的に高い利回りが設定されているのです。当ファンドはその中でもユーロ建てのハイ・イールド債券に投資しています。

【図1】ハイ・イールド債券とは?【図1】ハイ・イールド債券とは?

格付とは?―“元本・利息の支払いの確実性の度合い”を示すもので、S&P グローバル・レーティング(S&P社)、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody's社)等の格付け会社によって格付が付与されています。格付け会社毎に定められた記号(BB、Ba等)によって債券やその発行体等の信用力が表されます。

木下

ハイ・イールド債券の中でもユーロ・ハイ・イールド債券に投資するメリットは何ですか?

吉田

「ハイ・イールド債券」と聞いてまずイメージするのは米国かもしれません。実際、米国のハイ・イールド債券市場の規模はユーロ・ハイ・イールド債券市場の約4倍程度もあります。しかし、両者を比べると、ユーロ・ハイ・イールド債券には次の3つの強みがあると考えます。 
① デフォルト率が相対的に低い:足元において、ユーロ・ハイ・イールド債券市場は米国と比較して低いデフォルト率を維持しています【図2】。例えば、2014年後半から16年にかけて原油価格が大きく下落した際には、米国ハイ・イールド債券市場はエネルギーセクターの割合が大きかったため、デフォルト率が急上昇しました。しかしその影響は欧州では比較的軽微に抑えられていました。また、市場の格付け割合についても、ユーロ・ハイ・イールド債券市場はBB格相当の割合がB格以下相当の割合よりも多く、米国に比べて格付の高い銘柄構成となっている点が特徴としてあげられます【図3】

② 米国ハイ・イールド債券よりも現時点で割安:2018年末に債券価格が下落した局面以降、スプレッド(国債との利回り差)の観点からBB、B、CCC格の各セグメントにおいて欧州の社債が米国の社債よりも割安となっており、ユーロ・ハイ・イールド債券に投資妙味があると考えられます。

③ 為替ヘッジのコストが低い:日本から海外に投資する場合、円を外貨に交換することになります。当ファンドのAコースとCコースは「円ヘッジ(為替ヘッジ)」を活用することで為替変動リスクの低減を図りますが、為替ヘッジにはコストがかかります。その目安として「金利差」がありますが、現在、円の金利は非常に低く、金利の高い米ドル建ての資産への投資を行う場合、為替ヘッジにかかるコストが高くなってしまいます。これに対して、日本同様に低金利環境であるユーロ圏へ投資する場合は、為替ヘッジのコストを低く抑えることができます。

【図2】欧州と米国のBB格以下の企業のデフォルト率推移(2004年~2018年、年次)【図2】欧州と米国のBB格以下の企業のデフォルト率推移
出所:S&P社のデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント(株)が作成 ※上記はS&P社による分類であり、当ファンドの実際の分類とは異なる場合があります。

【図3】ユーロ・ハイ・イールド債券市場と米国ハイ・イールド債券市場の比較(指数ベース)(2019年5月末時点)【図3】ユーロ・ハイ・イールド債券市場と米国ハイ・イールド債券市場の比較(指数ベース)
出所:Bloomberg、ICE Dataのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント(株)が作成
※ユーロ・ハイ・イールド債券市場はICE BofAML Euro High Yield Constrained Index、米国ハイ・イールド債券市場はICE BofAML US High Yield Constrained Index。
※端数処理の関係で、合計が100%にならない場合があります。

※ユーロ・ハイ・イールド債券は上記インデックスの数値またはその過去のデータを使用して算出した数値であり、当ファンドの実際の数値とは異なります。また当ファンドの将来の運用成果を保証もしくは示唆するものではありません。

木下

実際に、「DWS ユーロ・ハイ・イールド債券ファンド」の過去のパフォーマンスはどうだったのでしょうか?

吉田
中長期的に見て、類似のファンドよりも効率よくリターンを上げています。運用効率を測る上での代表的な基準として「シャープレシオ」という指標があります。これはリスクに対しどの程度のリターンを得ているかを表すもので、数字が大きければ大きいほど投資効率がよいことを示します。追加型投資信託のうち、対円での為替ヘッジ(適時ヘッジを含む)を行うファンドのシャープレシオ(過去5年実績)を2019年3月末時点で比較すると、当ファンドのAコース(円ヘッジあり)は136本中第3位となりました【図4】
当ファンドの毎月分配型(AコースおよびBコース)は2011年1月6日に設定しました。2013年夏ごろから欧州では国内総生産(GDP)がプラス成長に回帰し、景況感を測る購買担当者景気指数も同時期に好不況の分岐点である50を超える水準に回復しました。景気回復のために欧州中央銀行(ECB)は金融緩和を続けており、欧州域内では歴史的な低金利が続いています。その中で、相対的に利回りの高いB格、CCC格といった格付の社債に資金が流入し、当ファンドでは同時期にそれらの格付の債券への投資割合を高めていたことから、ファンドのリターンにプラスに寄与しました。2018年は、米中貿易摩擦の激化を背景とした世界景気に対する不透明感の高まりに加えて、欧州ではBrexitやイタリアの財政問題などによりリスクオフの動きが広がり、当ファンドにとっても厳しい年となりましたが、それでも全体を通してみれば類似ファンドの中で上位のリターンを記録しています。

【図4】追加型の為替ヘッジ付き外債ファンドの年率リスクと年率リターンの分布
(2014年4月~2019年3月の5年間の実績)
【図4】追加型の為替ヘッジ付き外債ファンドの年率リスクと年率リターンの分布 ※ラップ専用ファンド、DC専用ファンドは対象外としています。
※過去の運用実績は将来の運用成果等を保証もしくは示唆するものではありません。
※年率リスクと年率リターンは分配金込基準価額で計算しています。分配金込基準価額は、分配金(税引前)を再投資したものとして計算しています。
出所:イボットソン・アソシエイツのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント㈱が作成

【図5】設定来の基準価額の推移
期間:2011年1月6日(設定日)~2019年6月28日、日次
【図5】設定来の基準価額の推移
※基準価額(1万口当たり)の推移は、信託報酬控除後の価額を表示しています。分配金込基準価額は、分配金(税引前)を再投資したものとして計算しています。ただし、設定来の分配金が0円のファンドにつきましては基準価額と重なって表示されています。ファンドの騰落率は分配金込基準価額で計算しています。
※過去の運用実績は将来の運用成果等を保証もしくは示唆するものではありません。

木下

今後のユーロ・ハイ・イールド債券市場の見通しについて教えてください。

吉田

政治などの先行きに不透明な部分はあるものの、ハイ・イールド債券市場には資金が流入しやすい状況が続くことが予想されます。Brexitや米中貿易摩擦などの行方が不安視されますが、欧州では景気後退の兆候はまだ見られません。また、先行きに対する懸念も残っていることから、変動性の高い株だけでなく、債券への需要が高まると考えられます。ECBはインフレ率を2%近くまで引き上げることを政策目標としていますが、依然その水準には達していません。ECBの低金利政策がより長く続くとの見方が強く、債券の中でも相対的に利回りの高いハイ・イールド債券への旺盛な需要は今後も継続するものと考えられます。

木下

投資家の皆さまへのメッセージもこめて、どのようなことに注意して投資すればよいかを教えてください。

吉田

短期間の値動きに一喜一憂しすぎないことが、「投資」をする際は重要ではないでしょうか。どのような資産であっても、常に右肩上がりに上昇することはありません。例えば2015年末の原油価格の下落や2018年末のリスク回避の動きなど、市場価格が数%単位で下落することもあります。しかし、ハイ・イールド債券市場はそういった下落局面においても、その後3カ月から5カ月程度で下落前の水準に回復し、中長期的にはリターンがプラスに転じてきました。相対的に高いクーポン収入により、長期間保有することでプラスのリターンを享受できる可能性があることがハイ・イールド債券の特徴と言えるでしょう。相場の下落局面では不安が強まることもあるかもしれませんが、それは別の見方をすれば、本来の価値に反して価格が低くなった銘柄を積極的に組み入れる好機とも考えられます。投資家の皆さまにも、是非長期的な視点で資産形成に取り組んでいただければと思っています。

I got it!

ファンドの特徴について理解が深まるとともに、リスクを取って運用するときには、長期の視点で取り組み、短期的な値動きに動揺しないことが重要だと思いました。とはいえ、自分の大事なお金が一時的とはいえ減ってしまったら落ち込むと思います。まずはしばらく使う予定のないお金でスタートすること、そして投資対象資産の価格が下がったときには、長期の市場の値動きを見て心を落ち着けるようにすることがポイントだと思いました。投資を考える際に「アメリカだけでなく欧州にも目を向けてみる」というのも新たな発見でした!
特集ページ「なるほどヨーロッパ」

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DWS ユーロ・ハイ・イールド債券ファンド

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