「資産運用」?ちょっぴり不安 貯蓄じゃダメですか?
皆さまこんにちは!ドイチェ・アセット・マネジメント、令和元年入社1年生社員の木下と此村です。4月に入社してから2カ月が経ち、投資家の皆さまに役立つ情報を発信せよという重要ミッションが与えられました。弊社には資産運用研究所という社内シンクタンクがあり、公正・中立な立場で資産運用業界の最新トレンドを調査しています。多くの方が感じていると思われる資産運用にまつわる不安や疑問を、若者目線で藤原所長に聞いてみました。皆さまが今後の資産形成を考える上でのヒントになれば幸いです。

木下 知己
2019年新入社員

藤原 延介
資産運用研究所長

此村 智英
2019年新入社員

木下

4月から社会人となりましたが、「お給料で資産運用を始める」という友人はほとんどいません。
「投資とギャンブルってどこが違うの?」と言う友人もいます。貯蓄だけではダメですか?

藤原

ダメではないのですが、「貯蓄」と「資産運用」を比べた場合、将来のための資金として数十年後により増えるのは、かなり高い確率で後者になるでしょう。投資とギャンブルの違いも、資産運用を考える上で大事なポイントです。「10万円が5年後に11万円」というのと、「10万円が1%の確率で1,000万円になるけれど、残りはゼロ」という選択肢があったらどちらを選びますか?投資は「期待リターン」がプラスになりますが、ギャンブルはそうではありません。ギャンブルに参加した人たちの多くは元の値段を下回って終わると思います。ごく一部の人が儲かったとしても、運営側の経費に回るお金も少なからずあります。また、投資は投機とも異なります。外国為替証拠金取引(FX)では、担保として預けた証拠金の何倍もの通貨を買うことができます。しかし、為替は通貨交換の手段でしかなく、期待リターンはゼロと考えられます。投じた金額の何倍もの利益が出る場合もあれば、損失が出る場合もあり、老後に備えた資産形成の手段には向かないでしょう。投資はでも債券であっても、企業や国などの成長に資金を供給してそのリターンを受け取る行為ですから、基本的にはそのリターンはゼロよりは高いはずです。経済がプラス成長という前提があれば、投資は長期に渡ってリターンという恩恵を受けることが期待できる手段と言えます。

此村

私の友人は、「投資に興味はあるけど、お金も知識もゼロなので始められない」と言っています。
また、「複利」のメリットも若い人にはあまり伝わっていないようです。

藤原

確かに複利の考え方を学ぶ機会は少ないですよね。複利の考え方を理解するのに便利なのが、「72の法則」です。利回り3%で運用する場合、単利だと2倍にするのに33.3年かかるのが、複利だと「72÷3」で24年で達成できるというものです。現在、預貯金の利子はゼロに近く、長く持っていてもほとんど増えませんが、数パーセントでも利回りがあれば、複利の効果で少しずつ資産が増えていきます。社会人は長いスパンで人生を考える必要があります。雪だるまが転がってどんどん大きくなるように、期間が長くなるほどその効果は大きくなります。私が新卒で銀行に入社した当時、満期を迎えたお客様の定期預金の金利が5%だったのを見たことがあります。今となっては信じられない数字だと思います。預貯金で資産を増やすことが難しい現状では、若くて運用期間が長いほど、ゼロではなく少しでも利回りのある商品に投資していくことがのちのち重要になってきます。始めてみて投資に慣れ親しめば、興味を持って市場を見るようになります。経験を積みながら自分にあった商品が選べるようにもなりますから、「わからないからやらない」のではなく、まずはスタートすることが大事です。

此村

「初心者にこそ投資信託」と言われますが、「基準価額」や「純資産総額」など、投資信託の用語は分かりづらいです。始めるに当たって最低限理解しておくべき用語は何でしょうか?

藤原

まずは「基準価額」というのが投資信託(ファンド)の日々の値段だと理解するだけでもいいと思います。
純資産総額」はファンドの規模を表すものです。大きすぎても小さすぎても良くないのですが、例えば小さすぎると繰上(くりあげ)償還といって、ファンドの運用が予定の期間より前倒しで終了となる場合があります。まずは「基準価額」がファンドの値段であることを知って、自分にとって多少下がっても問題ない金額で投資をスタートしてみましょう。日々の値動きはあっても、1年間続けて見ていれば、一度下がった後にまた上がる場面もあり、「ゴールはずっと先だから慌てなくていい」と実感できると思います。

木下

藤原さんは著書「外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏」で、「投資信託のファンを増やすこと、投資信託のできることとできないことをきちんと伝えること」の2点を重視したそうですが、この点について詳しく伺えますか?

藤原

一般的に、投資信託のメリットとしては下図の4つが挙げられます。あまり指摘されることは多くないですが、私が感じている投資信託の大きな魅力は、値段(基準価額)を1日1回しかつけず、投資のプロでも個人でも、すべての人が同じ値段で売買できるという「平等性」だと思います。例えば株は1日の間で価格が変動します。「今日は下がったから買いたい」と思っても、買い手と売り手の希望価格の差が銘柄によっては大きく開いていて、個人は適正な価格かどうかが分からずに高く買ってしまう場合もあります。投資信託には投資家全員を平等に扱うという精神があり、必ずしもプロが有利にならない仕組みがあります。

 

投資信託のメリット

①少額から購入できる
②株式や債券などに分散投資できる
③専門家により運用される
④高い透明性がある

一方で、できないこともあります。投資信託について、「プロが運用しているから失敗しない」、つまり損失は出ないはずというイメージを持たれることがあるようです。しかし、相場に変動はつきものです。世界的に市場が下がっているときに、「自分のファンドが値下がりしたら絶対困る」と言われても、その期待に応えることはできません。この点はきちんと理解しないと、値下がりした時の失望につながり、「だまされた」と感じてしまう投資家もいるかもしれません。投資信託は「魔法の器」ではないことを理解したうえで、上手に活用していただければと思います。
此村

投資信託は6,000本以上あると聞きました。これから資産形成を始める若い人には、どのような投資信託をおススメしますか?

藤原

投資信託には様々な種類があります。投資対象には 債券REIT(不動産投信)などがあり、投資信託というツールを使うことで、通常は個人では投資が難しいような資産や国・地域へのアクセスも可能となります。最初の1本としては、海外を中心に幅広く分散投資をしているものを検討してはいかがでしょうか?株式100%のファンドでも、株式と債券を組み合わせたバランスファンドでもいいのですが、世界経済全体の成長を捉えられるものが好ましいと思います。日本だけ、米国だけ、欧州だけなど、単一の国や地域を投資先に選ぶこともできますが、世界経済全体が伸びている時期にその国(地域)は不調ということもあり得ます。特に新興国の場合はその傾向が強いと思います。なお、株式の比率が高いと、相場の変動によって資産が2~3割減ってしまう場面もあるかもしれませんが、長期で見れば価格が戻るタイミングもあるはずですから、積立投資を行う上では考えすぎなくてもいいと思います。

此村

資産形成を促すためにiDeCoやNISAなどの制度が整備されたようですが、一言でいうとどんなメリットがあるのでしょうか?

藤原

これから資産運用を始める人にとって、実は商品選びの前に重要なのはどの口座(どの制度)を使って運用するかです。社会人になると様々な場面で税金を納めることになります。資産運用においても、利益に約20%の税金がかかります。10,000円の利益が出た場合、20%の約2,000円が税金となり、手元に残るのは約8,000円です。税金のインパクトは結構大きいですよね。
iDeCoやNISAについてはそれぞれの制度に違いがあり、詳細の説明はここでは省きますが、共通のメリットは運用益にかかる税金がゼロになる点です。iDeCoはさらに税制優遇があり、毎月積立てる掛金の全額が所得から控除され、結果として所得税や住民税が安くなります。そのため、まず活用するべき制度としてはiDeCoをおすすめします。ただし、iDeCoでは資産を受け取れるのは60歳以降になる点に注意が必要です。また、iDeCoはすべての人が使える制度ではありません。自分が制度の対象となるか分からない方は、金融機関で相談してみましょう。NISAも運用益が非課税になる制度ですが、iDeCoとは違って資金の引き出しを自由にすることができます。iDeCoが使えない方はNISAを検討していただきたいと思います。

木下

資産形成の重要さは分かってきたのですが、新社会人にとっては毎月1万円の積立であったとしても、目減りしたら動揺してしまいそうです。

藤原

例えば、1万円がゼロになったら若い人でなくても心は動いてしまいますよね。でもこれからの1-2年で考えた時に、相場がかなり動いたとしても、1万円がゼロになることはなく下落したとしても2~3割にとどまると思います。過去の株価指数の値動きや世界経済の成長を振り返ると、長期で見た場合に右肩上がりの流れがあれば、その中で下落はほんの一部分にすぎません。逆に、積立投資の場合は上がり続けるのがよいとは限らず、上げが続いているときは下げのマグマが大きくなっていることにもなります。最後に大きな下落がきて、仮にそれが50-60歳のタイミングになったらそこから取り戻すのはかなり難しくなります。今すぐ使うお金ではなく、10年以上後のための資金と考えれば、値下がりはむしろ安く買うためのチャンスです。または、値動きを極力抑えたい方には株式だけではなく債券ファンドにも投資することをおすすめします。債券には満期日があり、債務不履行(デフォルト)がなければ、保有中に利子収入をコツコツと積み上げながら満期日には額面で償還されます。株式に比べて大きく値上がりすることがない代わりに、堅実性があるのが特徴です。

木下

これから資産形成を始める若い世代に向けたメッセージをお願いします。

藤原

まず、「ノーリスク・ハイリターン」は絶対にありません。「元本保証で利回り10%!」というような上手い話にだまされないように注意しましょう。また、「投資が怖い」という方がいる一方で、「時間をかけた資産形成」をつまらないと感じる方もいらっしゃると思います。例えば、FXや仮想通貨など、値動きの大きいものに魅せられる方も少なくないとは思いますが、一時的にブームとなったものが1~2年後にどうなったかを振り返ってみると、あまり良い結果にはなっていないことが多いようです。一方で、株や債券などの伝統的な資産には数十年の歴史があります。その中で長期間に渡って、特に海外を中心に運用してきた方で、後悔している人は少ないはずです。短期で儲けることを目指す商品と、株式や債券などの証券投資は是非分けて考えてほしいと思います。投資信託が個別の株式や債券よりはるかに上回っていると言うつもりはないのですが、初心者が不利にならずに証券市場に入っていける仕組みであることは確かです。20年後、40年後を見据えた場合、貯蓄ではなく、投資信託で資産形成をスタートすることが優位になる可能性は高いと言えるでしょう。最初の「怖さ、めんどくささ」を頑張って乗り越えて、少しでも早く資産形成をスタートさせていただければと思います。

此村
投資信託の「初心者が不利にならない仕組み」は、個別の株式や債券投資との大きな差別化ポイントだと感じました。商品はまずは1つでいいということなので、最初の1本はわかりやすいものにチャレンジしてみたいです!
木下
世界経済がプラス成長するという前提なら、もし資産が目減りしてしまってもそれは一時的な問題なのだと分かりました。まだ社会人になったばかりの僕は、老後までの長い時間を活かしてすこしリスクを取った運用をしてみたいです!

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