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2021年7月14日

【ニュースリリース】 DWSクオータリー・マーケット・アウトルック:あまりにも順調なので、いったん一息つくところ

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インフレ率の急上昇は一時的なものになると思われますが、インフレ期待が予想以上に高まる可能性があるため、今後数カ月の動向を注視する必要があると考えています。我々は、若干のインフレであれば中央銀行が許容すると想定しています。これは金利がわずかに上昇することを意味しており、株式などのリスク資産にとっては支援材料となります。株式市場全体で見ると利益はあまり期待できないと見ていますが、優れたパフォーマンスを示すテーマやセクターはあると考えています。

マクロ経済

全体的に明るい見通しはほぼ変わっておらず、経済成長率の数値は一部を上方修正しています。今年の世界全体の経済成長率は、従来の5.3%を見直し、5.8%になると予想しています。最大の修正点は米国で5.0%から6.7%へ、欧州ではユーロ圏の見通しを3.5%から4.2%へ、英国では4.5%から6.5%へと引き上げました。新興国市場の見通しは若干引き下げましたが、それでも6.2%であり、特にアジアは依然として世界経済を支える最も重要な源のひとつとなっています。
DWSでは、2022年の世界の経済成長率の見通しを0.2%ポイント増の4.6%と若干上方修正しました。ワクチン接種プログラム、経済活動の再開、政府の救済措置は、確かに成長を強力にサポートしていますが、供給の断絶が起こっている一方で、産業の迅速な回復力と世界的な貿易の強さはポジティブ・サプライズとなっています。また、ロックダウンへの対応が日常化したことも確かに効果がありました。状況が改善していくなかで多くの分野において、政府の多額の支援が後押しする形で、本来あるはずなのに隠れていた需要が顕在化してきています。
また、2021年と2022年のインフレ予想を若干引き上げ、米国では2.6%と2.5%、ユーロ圏では2.0%と1.6%(いずれも年平均値)としており、我々の予想はコンセンサスを上回っています。ただし、インフレ率のピークは今年中に到達し(先に米国で、その後にドイツで)、2022年には再び数値が下がり始めるという見通しに変わりはありません。
米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)が利上げを行うのは早くても2023年になると思われますが、中国を筆頭に、ロシア、ブラジル、トルコなど、いくつかの中央銀行は今年に入ってすでに金融引き締めを行っています。したがって、世界各国の金融政策は完全に足並みが揃っているわけではありません。

株式

• MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスが6月に史上最高値を記録するなど、世界の主要な株価指数が目覚ましい上昇を見せた後、夏には市場はいくつかの困難なハードルを越えなければならないと考えています。主要国の経済成長率見通しは低下しており、米国では第2四半期、欧州では第3四半期にピークを迎える可能性が高く、中国ではすでに第1四半期にピークを迎えています。
我々はテクノロジー株、欧州の中小型株、自動車や鉱山株などの個別のシクリカル・サブセクターを引き続き選好しています。インフレの進行を考えると、価格決定力の高い優良企業が最も魅力的に映りますが、パンデミックの初期に特に被害を受け、その後の経済再開で人気を博した多くの企業の株式はかなり割高であると考えています。
• 地域別では、アジアの新興国市場を引き続き選好しています。これまでのところ厳しいスタートとなっていますが、高い利益成長率(今年は40%)、米国株に対する35%のディスカウント率(過去20年間の平均ディスカウント率よりも高い)、堅調な企業のバランスシート、衰えない消費者の購買意欲などが相まって、特にテクノロジー企業が多く存在するアジアの新興国市場に注目しています。

債券

FRBやECBが金融引き締め策を精緻化していく中で、債券市場はますます神経質になっていくことが予想されます。そのため、リターンがプラスになったとしても、先進国市場の国債で得られるリターンはほとんど期待できません。米国国債10年物の利回りは2.0%まで上昇すると予想しており、ドイツ国債10年物の利回りは来年夏に0%に達する可能性があると考えています。
社債では、特にハイ・イールド債が継続的な景気回復とデフォルト見通しの低下等により恩恵を受けると思われます。
好調な企業のバランスシートを背景に景気が上向きつつあるアジアの債券を引き続き選好します。為替については、ポジティブ・サプライズの可能性が欧州にシフトしていることから、ドルの見通しを1ユーロあたり1.15米ドルから1.20米ドルに修正しました。

オルタナティブ

• このアセットクラスでは、都市の中心部に近い物流施設や、人気の高い大都市の周辺地域にあるマンションを選好します。インフラストラクチャー・プロジェクトは、安定したキャッシュフローと、インフレに対する潜在的な補償を兼ね備えたもう一つの投資セグメントです。また、各国政府が実施している数多くのプロジェクトからも恩恵を受けることができます。
コモディティについては、全体的に堅調に推移すると見ています。需要は全体的に回復してきていますが、そのペースは地域的な新型コロナウイルスの巻き戻しに影響されるでしょう。価格は供給側がどれだけ早く生産を拡大できるかにも左右されます。もっとも原油の場合、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は需要の急増に比較的早く対応することができます。金の場合は、米国国債10年物の実質利回りとの負の相関関係が近年非常に高くなっています。基本的に、現在は貴金属よりも工業用金属を選好しています。

 

「Market Outlook | Things are so good that it's time for a break」(英語)のレポート全文はこちら



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