2023/03/17 Market outlook

国債利回りは再び上昇する見通し

債券

この記事は約2分で読めます。

多くの市場参加者の予想よりもインフレが長引いているため、中央銀行はさらなる利上げで対応せざるを得なくなるでしょう。つまり、米国の銀行の破綻をきっかけに先週の国債利回りが急激に低下しましたが、この状態は続かないだろう、ということです。2年物米国国債の3月初めの利回りは約5%でしたが、投資家がディフェンシブな資産に逃避したことを受けて低下しました。我々は今後12カ月の利回りを4.4%と予測しています。

欧州短期国債の利回りも再び大幅に上昇すると予測されています。ECBは直近の利上げにおいて、高すぎるインフレ率との戦いが最優先であることを示唆しました。2年物ドイツ国債の利回りは2024年3月までに3.2%になるでしょう。

我々は米国についても欧州についても、特定の社債に対して引き続きポジティブな見方をしています。足元では非常に高いボラティリティが落ち着くことになれば、恒久的に金利が高い環境においてこの資産クラスは下支えされるでしょう。



ユーロ圏:インフレ率は依然として高すぎる水準

欧州連合のインフレ率の構成要素

出所:DWSインベストメントGmbH、2023年3月時点

米国国債 (10年物)

利回り低下は続かないだろう

  • 米国の銀行破綻が引き金となった市場の混乱を理由に、10年物米国国債の利回りは急激に低下した。
  • 我々は今後12カ月の利回りを4.3%と予測している。

 

ドイツ国債 (10年物)

今後12カ月間で利回りの上昇を予測

  • インフレ率が大幅に低下しない限り、ECBが金融政策を転換させることははいだろう。
  • 足元で見られる利回りの低下は長続きしないだろう。我々は2024年3月末の利回りを2.90%と予測している。

 

新興国ソブリン債

魅力的なリターン

  • 特定の新興国ソブリン債の利回りは引き続き魅力的である。
  • 我々はこの状況が今後12カ月間は変わらないと予測している。

 

社債

投資適格

米国
ユーロ圏
red-red-jp.png

 

ハイ・イールド

米国
ユーロ圏

凡例

短期および長期見通し

指標は、DWSが当該資産クラスに関して上昇、横ばい、または下落の見通しを示しています。
短期的見通しは1~3カ月、長期的見通しは2024年3月までの収益可能性を示しています。

green-green-jp-s.png
  • 収益がプラスになる可能性
orange-orange-jp-s.png
  • 収益機会と損失リスクはいずれも限定的
red-red-jp-s.png
  • 収益がマイナスになる可能性

データや見通し等は記載時点のものであり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。

出所:DWSインベストメントGmbH、2023年3月17日時点

その他の資産クラスの足元の投資環境と今後の見通し

■当サイトは、情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品の推奨や投資勧誘を目的としたものではありません。当サイトは、信頼できる情報をもとにドイチェ・アセット・マネジメント株式会社が作成しておりますが、正確性・完全性について当社が責任を負うものではありません。当サイト記載の情報は、作成時点のものであり、市場の環境やその他の状況によって予告なく変更することがあります。

CIO View