「アジア株式が今年最も有望な投資先の1つになるでしょう」と、アジア太平洋地域チーフ・インベストメント・オフィサーのショーン・テイラーは述べています。企業収益がむしろ縮小している先進国と比較すると、アジアの企業収益見通しは改善しています。さらに、米国株式と比較したバリュエーションのディスカウントは引き続き平均を上回っています。今後12カ月についてこのようなポジティブな評価をしている重要な要因は中国経済の動向です。中国では難しい局面が去って、明らかに成長基調に立ち戻っています。
「幅広い経済回復の第一段階では経済の再開がエンジンになりました。現在、次の段階として経済回復が始まっています。慎重な銘柄選択が従前にも増して重要になっています」とテイラーは述べています。消費財、旅行業界、再生可能エネルギーが最も有望なセクターであるとテイラーは見ています。
ただし、米中間の緊張の高まりやロシアによるウクライナに対する戦争の今後の動向など、地政学的リスクは依然として高止まりしています。中国における動向は引き続き欧州各国にとっても重要になります。米中間よりも経済的な相互依存がはるかに高いドイツ企業にとっては中国の動向が特に重要です。我々は現在、米国よりも欧州市場を選好していますが、それにはいくつかの理由があります。欧州企業の収益予測が米国ほど大幅に引き下げられなかったこと、欧州ではテクノロジーセクターの優位性が米国ほど高くはないこと、バリュエーションのディスカウントが引き続き高いこと、などです。
米国株式: 収益予測が急激に低下
S&P500種株価指数セクターインデックスの収益予測の変化
出所:DWSインベストメントGmbH、2023年3月時点
米国株式
米国株式の価格上昇余地はほとんどない
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ドイツ株式
機会とリスクのバランスがうまく取れている-地政学的動向に大きく左右される
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欧州株式
欧州中小型株を依然として選好
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新興国株式
アジア新興国の見通しはポジティブ
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凡例短期および長期見通し 指標は、DWSが当該資産クラスに関して上昇、横ばい、または下落の見通しを示しています。 |
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データや見通し等は記載時点のものであり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
出所:DWSインベストメントGmbH、2023年3月17日時点