グローバル株式市場は10月まで3カ月連続で下落しましたが、11月に入り株価は上昇基調にあります。この動向の引き金となった主な要因の1つは米国国債利回りの急激な低下でしょう。この動きの背後にあるのは、労働市場のデータが堅調ではなかったため予想よりも早く利下げが始まる、という期待が市場で高まっていることです。しかし、株式市場の今後の方向性については依然として深刻な懸念があります。
「今後の市場ボラティリティの高まりを示唆するさまざまな兆候があり、少なくとも当面の間株式市場で2桁台のリターンは期待できないかもしれません」と、株式のグローバル共同責任者であるトーマス・シュスラーは述べています。
よって、リターンに影響を与える要因として、配当が再び投資家の関心を集める可能性があります。シュスラーは、「企業が来年の配当を大幅に引き下げる兆しは全くありません」と述べています。むしろその逆で、我々は多くの企業が来年増配すると予想しています。
我々は株式の中では欧州株、その中でも特に中小型株を最も選好します。また、日本株も選好します。日本株は安定しつつある輸出や健全なバランスシートに加え、主要指数である東証株価指数(TOPIX)構成企業の業績が今後12カ月間で5~6%成長するという予想などに支えられています。セクター別では、我々は通信と一般消費財を選好します。
米国株式
短期的に米国株式の上昇余地はほとんどない
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ドイツ株式
かなり割安だが足かせもある
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欧州株式
バリュエーションは魅力的 - 中小型株は依然として投資妙味がある
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新興国株式
中国が好転する兆しはない - インド株式が有望
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凡例短期および長期見通し 指標は、DWSが当該資産クラスに関して上昇、横ばい、または下落の見通しを示しています。 |
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データや見通し等は記載時点のものであり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
出所:DWSインベストメントGmbH、2023年11月10日時点